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千里眼 背徳のシンデレラ 上 (松岡圭祐)

惰性で読んでいるシリーズについまた手を出してしまう。
まず表紙カバーで驚く。今まで岬美由紀イコール水野美紀でずっと通してきていたはずだが、誰かと思ったらなぜか釈由美子。やや丸顔気味で写っているが、表3側には釈のプロフィールも載っていてそっちはほっそりしている。それによると78年生まれということで確かに2006年現在28歳。美由紀はなぜか常に28歳なので、代替わりしたのか。
読み始めるといきなり日本沈没という事態でこれまたぎょっとするが、さすがにそれはフェイクと分かる。シリーズでは過去に遺跡の偽造をした考古学者が登場していたが、今度は耐震偽装をした元建築士が登場する。
冒頭からしばらくは息つくひまもない展開だが、中盤で美由紀がシリーズ初期の宿敵だった友里佐知子の日記を読み始めてからはかなりだれる。過去にも美由紀の防衛大入学までや幹部候補生時代の話が延々続くところがあったが、今回も不要と思える長い二重構造。戦後日本を書きたかったとでもいうのだろうか。次も上下巻ならもうこのシリーズを読むのはいいかげんやめてもいいかもしれない。
今回は石川にあるという白紅神社と自連研というのが肝になりそうだが、前半で伏線らしきものがばら撒かれておきながら、中だるみの構造で忘れてしまいそう。

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