ヨコハマベイ・ブルース(香納諒一)
赤レンガ倉庫の写真を使った装丁が目について読んでみる。連作短編集。
主人公の元刑事、流(ながれ)は、ハマの四課にいたということだが、県警本部なのか所轄なのかはっきりしない。終盤では警察庁の公安とかも絡んできたりするわりには、設定が曖昧な気がする。ハマを離れなれないゆえに、なんでも屋の金の用心棒として探偵社の調査員ということになっている。
横浜が舞台ではあるが、それほど横浜らしさは感じられなかった。円海山で野生化した犬の山狩りとかしているが、別にどこでもよさそうな話だし。ただ、事務所がニューグランドの裏手の古いビルということで、近代建築でひとつ船っぽい外観の建物がちょうどそこにあるので、あそこだろうか、とも思った。
刑事を辞めざるをえなくなった理由というのがなかなか語られないが、中盤で明らかになる。本人はかなり不本意だろう。
あとがきで作者自身が語っているようにキャラクターがポイントといえる。そういう意味では主人公も雇い主である相棒もなかなかおもしろいキャラではあった。
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